【書評】人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている
ネットに出始めたときは「なんかあやしい」なと様子見していましたが
レビューが増えやっぱり気になって購入。今年ベスト3に入る良書になりそうです。
運と実力と「錯覚資産」。錯覚というとまやかしに感じますが
要は実力を成長させるチャンスを得られるための資産。
歳を取るほど成長するチャンスは平等でないので「あいつにやらせてみよう」と
思い出してもらえる状態に自分を置くことも非常に大事。
漠然と無意識で分かっていたことを言語化してはっきりと見せつけられた気分です。
「俺には実力があるから周りに媚へつらう必要はない」というのは片手落ち。
相手は全知全能の神でなく人間なのでそれ以上のテクニック「アピール」が必要。
欧米では当たり前なのかもしれませんが、日本は不言実行みたいな美徳があるので
卑しいことと忌避されてきたのだと思いました。
人間は一貫したストーリーが大好きなので、勝手に記憶を書き換える。
だからアピールの上では両論併記でなく意図的に偏った主張を述べること。
仕組みを理解した上でずる賢く使うことは何も悪いことではありません。
肩書の意味など含蓄のある考察がいくつも散りばめられており
都度読み返すことで腹落ちして行こうと思える本でした。